寝具製作技能士1級の合格発表があり、
見事、合格させていただきました。
1級技能士の試験は「中夜着(かいまき)」の製作であります。
時間は6時間、(ふつう職人さんは2日かけて作業します)
これがどれほど大変なのかを、分かっていただきたく、
本日ブログを更新します。
まず試験問題がコレ。
これだけで、作らなければならず、裁断寸法は全て頭に入れていかねばなりません。
今回はお客様からご注文の生地の写真ですが、
試験で渡されるものも、同じように
こんな感じの
着物生地のようなものを、ポンと渡されます。
それを裁断するところから始まります。
生地を断ちます |
まずは身ごろと袖 |
オクミとえりも |
こんな感じ裁断しますが、見て良いのはさっきの紙1枚 |
もちろん、ぎりぎりの生地しか支給されませんので裁断を間違えたら、そこで落第です。
次に、縫製に入ります。敷ふとん、掛ふとんと違い、複雑な形をしております。
奥袖と表袖、身ごろを合わせオクミを合わせた所 |
そして、この後最大の難関、エリをつけていきます。
衿から肩にかけてはカーブしていのでミシンを慎重に動かします。
そしてそこから、剣先と呼ばれる、オクミ、
身ごろ、エリが重なる三角の部分
三角に縫製している部分が剣先 黒いエリの下は表布のエリ、それにオクミ、身ごろが重なる |
これが大変、端を真っ直ぐ縫うのなら、目印がありますが、ここにはない。
30センチ先のゴールを目指してゆっくり、下を確認して、縫ってはいけない生地を
縫ってはいないか、確認しながら縫っていきます。
そのあとはエリ下。フキと言って裏地を表に出しますが、ここが複雑怪奇。説明できない!
それが出来上がったら背縫いをシツケします(手縫いで生地を倒して縫う)
そして縫いあがったのがこんな感じ。
大変さが伝わったでしょうか?
次回は綿入れ作業の愚痴を聞いて頂きます。
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